千葉県船橋市のオステオパシー整体 かげん鍼灸院・整体院の坪井です。
五十肩は施術でどのくらいの期間で治るのかという質問をよく受ける事があります。
これに対する答えは、本当の五十肩なら受傷後最低6ヶ月です。
五十肩が痛みもなく、可動域も制限がない状態を目指すなら、最低はこのくらいの期間は必要です。
これを聞いて長いと思ったり、
人によっては五十肩が1回の施術で良くなったとか、数回の施術で完治したというのを聞いた事があるという人もいるかもしれません。
しかし、短期間で良くなったとしたら、その症状はおそらく五十肩ではなかったのだと思います。
では、なぜ五十肩は治るまで時間がかかるのか、その理由について説明していきます。
五十肩はなぜ治りづらいのか?

五十肩が治りづらい理由は五十肩の病態にあります。
五十肩は、肩関節を包む袋である関節包の組織が線維化、肥厚し、そして炎症を起こした状態です。
さらに厄介なのはこの線維化、肥厚した組織に本来そこにはない神経や血管が入り込み、痛みを感じやすくなったり、炎症を助長してしまったりします。
そして、例え炎症がおさまったとしても、組織の線維化、肥厚はさらに進んでいるため、肩関節の関節包はタイトな状態になり、肩の動きが減少するのです。
つまり、病態からも五十肩は炎症を抑える事、そして、線維化や肥厚して変化してしまった組織を柔軟に回復させる事が大事なのですが、
線維化、肥厚した組織や、血管や神経が入り込んだ状態はすぐに変わるものではありません。
ですから、五十肩が完治するためには最低6ヶ月という長い期間が必要なのです。
もちろん私が見てきた患者様の中には、五十肩と病院で診断されたにも関わらず、1回もしくは5回以内で完治した人もたくさんいます。
しかし、そのような場合はおそらくその症状は五十肩では無かったのだと私は認識しています。
五十肩の診断の落とし穴

このように五十肩と病院で診断されたのにも関わらず、そこに五十肩でない症状が混ざってしまう理由は、五十肩の判断基準にあります。
実際に五十肩かどうか確かめるためには、肩関節の中に内視鏡を入れて、関節包内の組織の状態を確認する必要があります。
しかし、そのような検査をするのはあまりにも非効率で、患者様への負担も大きいというデメリットがあります。
ですから、病院ではレントゲンや整形外科テスト、その方の年齢や受傷した状況から五十肩と判断するしかないのです。
そして、その過程で五十肩と良く似た症状が五十肩として診断されてしまうのです。
では、すぐ良くなってしまう五十肩に似た痛みとは一体何なのでしょうか?
それは、骨格や筋肉、神経の影響で出る肩の痛みです。
そのような理由で発生した五十肩様の痛みは筋骨格や神経系へのアプローチで比較的すぐ良くなる場合が多いので、五十肩はすぐ治るという誤解が生まれてしまうのかもしれません。
まとめ

以上のように、本来五十肩は治療をしても治るのに時間がかかる病態です。
中には五十肩と診断されたものの中にも五十肩ではないものもあるので、すぐに良くなる場合もありますが、
最低でも6ヶ月かかるという事は念頭に置いて、医療期間や、整体を受けて頂ければと思います。
そして、この6ヶ月とは言うの施術を受けて治る期間の事です。
何もしなければ、1〜4年かかるうえに可動域制限などの後遺症が残る可能性もあるので、五十肩と診断を受けた方は早めの治療を行う事をお勧めいたします。




