千葉県船橋市のオステオパシー整体 かげん鍼灸院・整体院の坪井です。
朝起きる時に起きる腰痛の原因としてよくあげられるのが肝臓です。
実際私も肝臓を調整された後は起き上がるときに腰がとても楽だったのを覚えています。
肝臓というとお酒のイメージがあるので、お酒を飲まない自分には関係ないと思っている人もいると思いますが、
現代社会を生きる人たちはほぼほぼ肝臓に負担がかかっていると思われます。
ではなぜ寝起きの腰痛に肝臓が関係するのか、
その理由をオステオパシー的観点からお話していきます。
肝臓位置と働きについて
肝臓とは人体最大の臓器と呼ばれ、胸郭の右下を中心に横隔膜に接するように存在します。
肝臓は細かく見ると何千もの役割があると言われています。
その中でも代表的なのが、
・解毒
・エネルギーの貯蔵
・栄養素の分解、合成
・免疫
・胆汁の生成
などです。
これらの機能を考えると、お酒を良く飲んだり、くすりを常時服用する人、暴飲暴食する人はもちろんのこと、
免疫はストレスと関係があるので、ストレスをいつも感じている人や感染症にかかった人、
さらに胆汁の面から考えると、胆汁は便の生成と関係があるので便秘の人も肝臓に何かしらの負担を受けていると考えていいと思います。
はじめに現代社会を生きる人たちは肝臓に負担がかかっているという話しをしましたが、
免疫系と関連が深い肝臓は、ストレスの影響を受けやすい臓器だという事がその理由の1つでもあります。
肝臓が原因の腰痛のメカニズム
では、肝臓が負担を受けるとどうして腰痛になるのでしょうか?
そこには内臓の循環不良が関係しています。
機能が低下した内臓は循環不良でうっ滞してくるのですが、そのような内臓は排液できない血やリンパ液が溜まり重くなります。
肝臓も負担を受けると同様の事が起きるのですが、肝臓が他の内臓と違うのは人体最大の臓器という特徴です。
大きい故に体に与える影響も甚大で、肩、首、腰などのいろいろの痛みの原因となります。
その中でも腰痛に関して言えば、重くなった肝臓による筋肉の圧迫、
そして、肝臓をおさめる胸郭の動きが悪くなる事が腰痛を誘発する原因となっていると思われます。
肝臓は腰椎につく横隔膜や大腰筋の近くにあります。
だから、肝臓が重くなると横隔膜を引っ張ったり、大腰筋を圧迫するので、腰痛の原因となりやすいです。
さらに肝臓は胸郭の下方、特に右側を大きく占めているため、肝臓に問題が起こると胸郭を硬く動かなくします。
動かない胸郭の分を腰部が代償して動くようになるため、動きすぎて疲弊した腰部の組織は痛みを引き起こすようになります。
なぜ肝臓が寝起きの腰痛の原因となるのか?
では、肝臓に負担がかかるとどうして寝起きに腰痛になりやすくなるのでしょうか?
それには内臓が活性化する時間が関係しています。
内臓にはそれぞれ活性化する時間があります。
肝臓に関しては午前1時〜3時になります。
この活性化自体は悪いことではないのですが、
ただ、負担が多く機能が低下した内臓を活性化させるには、より多くの血液が必要になります。
この現象が問題のある肝臓に起こるとどのような事が起こるのでしょうか?
問題がある肝臓に圧迫されている筋肉は普段から循環不良状態です。しかし、肝臓に多くの血が集まってしまうと、肝臓に圧迫されている筋肉の血も持っていかれてしまうのでより虚血状態となってしまいます。
その結果、腰の筋肉の活動が低下して痛みに繋がってしまうのです。
特に大腰筋は起き上がりに関係する筋肉なので、寝起きの腰痛の原因となってしまいます。
このような人は比較的起きてからしばらくすると腰痛が軽減する人が多いのです。
それは虚血した大腰筋や横隔膜に動く事で血が巡るようになって、筋が活動できるようになるからです。
肝臓が原因の腰痛を改善するには
肝臓が原因の腰痛を改善するためには、まず暴飲暴食をしない事、お酒は避ける事が大事です。
また、瞑想や有酸素運動などをして、ストレスを緩和させる事も大切です。
その上で肝臓周辺を3〜5分くらい念入りにさする、これを毎日行ってください。
ただ、肝臓の動きの低下が著しい場合は肝臓への手技によるアプローチが必要です。
肝臓は他の臓器にも膜を通して接しているために、他の臓器も見てあげる必要があります。
ですから、オステオパシーを含め、内臓治療に詳しい整体にご相談頂く事をお勧めします。