千葉県船橋市のオステオパシー整体 かげん鍼灸院・整体院の坪井です。
今回は更年期と座骨神経痛の関係です。
更年期になるといろいろな症状がありますが、中には更年期になってから、はじめて座骨神経痛になったという方も比較的多いです。
更年期と座骨神経痛は全く関係ないように感じる人も多いと思いますが、
実は両者には相関関係があり、更年期の状態が座骨神経痛を誘発している事と大きく関係しています。
そこで今回はその一例として、ホルモンと自律神経との関連から、
更年期と座骨神経痛の関係を紐解いていこうと思います。
更年期になぜ座骨神経痛になるのか?
更年期と座骨神経痛の関係性を紐解く上で重要なのが、エストロゲンというホルモンとセロトニン、ギャバという神経伝達物質です。
エストロゲンとは生殖器の状態を良好に保つホルモンで、更年期の中でも閉経後は特に、このホルモンが著しく減少します。
また、神経伝達物質であるセロトニンとギャバは、自律神経の内、副交感神経を優位にする作用が知られています。
更年期では、閉経前の5年間に減少しやすいと言われています。
このエストロゲン、セロトニン、ギャバが減少する過程で共通して言えるのは
生殖器の血液循環が悪くなるということです。
エストロゲンが減少すれば生殖器の萎縮による血管運動の障害がおこります。
また、セロトニン、ギャバが減少すれば副交感神経より交感神経が優位になるため、生殖器の血管が収縮して循環障害がおきます。(交感神経が亢進すると血管が収縮しやすくなります)
このように生殖器が循環不良になると、循環不良で機能が低下した生殖器の情報を
生殖器を支配する神経の一つ、陰部神経が感じとります。
ちなみに陰部神経は第2〜第4の仙骨神経で構成されいて、
そして、今回問題の座骨神経は第4〜5腰神経と第1〜第2仙骨神経で構成されます。
ここで気付く人もいると思いますが、陰部神経も座骨神経も、構成する神経が被っているものがあるんですね。
この事は陰部神経が刺激されると座骨神経にも影響が出る事を表しています。
つまり、生殖器の機能低下すると、
その情報が陰部神経を経由して座骨神経を刺激してしまいます。
その結果、座骨神経の支配する皮膚領域に痛みが出てしまう可能性が出てきてしまいます。
更年期の座骨神経痛を改善するには
今回紹介したのはほんの一例ですが、
更年期では座骨神経痛が発生するリスクは高くなる事をご理解頂けたと思います。
この更年期特有の座骨神経痛に対処するには、
有酸素運動や骨盤底筋のトレーニングの2つが重要になります。
また、徒手療法により骨盤底筋やその周辺の筋の機能を改善したり、自律神経系にアプローチする事も非常に大事です。
皆様も今回の例に当てはまる節があるのなら、
適度な運動と徒手療法で身体を整え、血液循環を少しでも良好にする事を心掛けてもらえばと思います。