千葉県船橋市のオステオパシー整体 かげん鍼灸院・整体院の坪井です。
座骨神経痛でもなおりづらい人もいて、その1つが複数回の内臓疾患の手術の経験がある人です。
内臓の手術の経験のある人はほぼ高確率で内臓の組織の癒着が体内で起こっていて、特に手術痕が大きい人程その傾向は強くなってきます。
そして、その内臓の癒着が身体に大きく作用して治りづらい座骨神経痛を作りあげます。
そこで今回は、複数回の内臓の手術の経験ある人が座骨神経痛が治りづらい理由についてお話いたします。
複数回の内臓の手術がなぜ座骨神経痛に結びつくのか?

内臓の手術が座骨神経痛に及ぼす理由として挙げられるのが、
◯内臓と腰部のインナーマッスルの関係
◯内臓と自律神経の関係
以上の2つです。
◯内臓と腰部のインナーマッスルの関係

内臓は腰部や骨盤の筋肉と繋がりがあるため、
内臓の問題は腰部を不安定にして、腰椎や仙骨から出る座骨神経を障害する可能性があります。
特に内臓に関係する腰部や骨盤のインナーマッスルだと、大腰筋、腸骨筋、骨盤底筋があり、

そして、肺や心臓、肝臓、脾臓、胃などは横隔膜に接していて、横隔膜を通して横隔膜の付着する腰椎にも影響を及ぼします。
このように内臓の問題は腰椎や骨盤のバランスを大きく失わせる要素であり、座骨神経痛を引き起こす原因となり得るのです。
◯内臓と自律神経の関係

また、内臓の問題は自律神経を介して背骨や頭蓋骨、骨盤を歪ませて、座骨神経痛を引き起こす事があります。
内臓に問題があると、自律神経が出る頭蓋骨、背骨、仙骨にも影響を与え、歪みを発生させる事があります。
骨格が歪めば、座骨神経は刺激されやすくなり、座骨神経痛が発生する確率が大きくなります。
複数回内臓の手術をしている人は、なぜ座骨神経痛が治りづらいのか?

以上のように内臓の問題が座骨神経痛を引き起こす要因となりうるのですが、
特にこのような現象は内臓の手術を複数回した人に多く、その事が非常に治りづらい座骨神経痛の原因となっています。
内臓の手術をすると高確率で癒着が起こりやすいとお話しましたが、
一度癒着が起これば徒手療法の手技で完全に剥がす事は無理です。(昨今、手技で癒着を剥がすという謳い文句を聞きますが、実際に癒着が起きたら手術で剥がす以外ないです。)
そうなると一度癒着が体内で起こった人は、癒着が内臓に影響を与える土台が出来上がってしまっているので、
通常の人よりも内臓の問題がダイレクトに身体の痛みに直結しやすくなります。
また、癒着が起こった部分は交感神経が優位になって刺激に敏感になっており、ちょっとした物理的、心理的ストレスによっても反応しやすい状態になっています。
その事が症状を再発させたり、痛みを治りづらくする原因となります。
座骨神経痛を治すためにはなにをすべきか?

複数回内臓の手術をした人が座骨神経痛を改善させるためには、癒着を起こした内臓の周辺の環境を良くしてあげる事が大事です。
癒着がある事によって起こる問題の1つは、癒着した組織の周辺の体液循環が悪くなることです。
癒着が剥がれなくても体液循環の問題が解決してくれば、私の経験上、症状は戻らなくなってくる確率が高くなります。
以前、肺や大腸、脾臓に手術の経験があり、心臓にも不整脈があり、
2年間接骨院、整体に通ったけれども座骨神経痛が全く治らなくて悩んでいる患者様がいました。
はじめの内はその場で良くなってもやはり症状が戻りやすかったですが、
この方も次第に治療効果が安定し、ついには完治にいたりました。
ただ、症状が戻らなくなるまで2週間に1回来院して約6ヶ月かかったので、
この方の例のように内臓に複数回の手術の経験がある人は長い目で症状を治していく事が大事になってきます。
もし、今回のお話のように座骨神経痛があり、内臓の手術の経験がある人がいましたら、是非ご相談頂ければと思います。






