五十肩と肘の関係・・・船橋市のオステオパシー整体

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西船橋オステオパシー かげん鍼灸院・整体院です。

 

五十肩は肩の周辺に目が行きがちですが、五十肩のポイントとして見過ごしてはならない所があります。

 

それは「肘」です。五十肩の方は肘周辺と前腕に圧痛がある方が多く、肘と前腕の硬さが五十肩をより治りづらいものとしています。

 

今回は五十肩の見過ごされやすいポイント「肘」についてのお話です。

<目次>
・なぜ肘が大事なのか?
・肘と肩の関係
・肘の施術とセルフケア
・まとめ

 

なぜ肘が大事なのか?

五十肩の方に共通した姿勢があるのですが、患側の肩が前方に巻いている姿勢をとっている方が多いです。

 

この姿勢のままでいると、肩甲骨は肋骨にへばりつき動きづらくなるので、より肩が動きづらくなります。

 

そして、この「巻き肩」を作る要因の一つとして、肘の使い方があります。

 

肘と肩の関係

通常、箸を持つにもペンを持つにも、パソコンを打つにも共通した姿勢があります。

それは手が「手のひらを下に向ける状態」になっているという事です。これは手首を内側にひねった状態です。

 

つまり、私たちは常に手首を内側にひねった状態をしいられることが多く、この状態が肩まで伝わると、肩を内側にひねった状態が出来上がってしまいます。

 

例えば肩を内側にひねった状態で腕を上げてみましょう。全然上がらないと思います。

このように、私たちの肩は知らず知らずの内に、肩に負担の来る状態で日常生活を送ることとなり、より五十肩になりやすい環境を作ってしまっているのです。

 

そして、この手首のひねりに関係しているのが、まさに「肘」なのです。

 

肘の施術とセルフケア

内巻きの肩だと、小胸筋という胸につく筋肉が硬くなり、その下に通る、肩や腕への血管を圧迫し、血流不足を生みます。

 

この状態は肩周辺の組織への酸素不足、栄養不足を生み、肩の関節包や周辺の筋肉を弱くします。そして、肩が五十肩になりやすい環境を作るだけでなく、同時に五十肩が治りづらい環境を作り上げてしまっています。

 

このねじれをとるには、まず、肩周辺の組織に注目するのも大事ですが、ねじれの要因の一つである肘周辺にも目配せすることが大切です。

肘関節の構造

そもそも手首をひねる動作はどこで行われているのでしょう?

 

それは骨でいえば、前腕の橈骨と尺骨という骨、筋でいえば回内筋という筋肉です。これらの他にも、前腕の筋はデスクワークや家事などで酷使されているため、全て要注意です。

尺骨を中心とした橈骨の回旋の動き

手首の回旋は尺骨を中心に橈骨がその周りをまわることにより起こります。この二つの骨の間で動きの制限があると、手首は一方方向への回旋で固定されたまま、もう一方へは回らなくなります。

 

また、デスクワークでは、手のひらを下に向け、手首をやや反らし、肘も曲がっているので肘の外側につく腕橈骨筋という筋肉も緊張しやすくなります。

 

五十肩の人は回内筋や腕橈骨筋を緩めるだけでも症状が軽減する場合もあります。厳密に言うとやや場所は違うのですが、円回内筋と腕橈骨筋はちょうど小海と手三里というツボと近い場所にあります。下の画像のあたりのポイントを押して、手までじんわり響く場所を探し1分くらい持続的に圧を加えると効果的です。

まとめ

五十肩は確かに肩に痛みが出るのですが、それを長引かせている理由が肩以外にもあることを理解しなければなりません。

 

前腕骨のバランスを良くすると、劇的に肩の可動域が変わる人もいます。

 

五十肩は痛みにとらわれず、広い目で症状をとらえることが大事だと教えられます。

 

先ほどの前腕を緩めるのは、ご自分でもできますので、お試しくださいませ。

ただ、やりすぎると揉み返しになるので、1分を一日に2セットまでにとどめておいてください。