症例 仙腸関節が原因で起こる腰痛(転倒後の腰痛)・・・船橋市のオステオパシー整体

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前回仙腸関節炎についてお話しました。

仙腸関節炎の原因は実は仙腸関節以外にあることが多く、それらを特定することが、治癒への近道になります。

 

しかし、まれに、仙腸関節にダイレクトに外力が加わり痛みを発生させる事があります。

 

今回は、そのめずらしい症例について紹介します。

<目次>
・症例 転倒後の右腰臀部の痛み(18才 男性 陸上部)
・特殊な仙腸関節の変位「剪断」とは?

 

症例 転倒後の右腰臀部の痛み(18才 男性 陸上部)

転倒後に右腰臀部に痛みが発症した患者様が来院されました。

陸上部で走行中に転倒し、右骨盤の上の方を打ったようです。

前屈、後屈でも痛みが出て、右股関節を屈曲も制限と痛みがあります。

骨盤の検査をすると、右の寛骨が下がるようにずれていました。

寛骨の位置

稀にみる、めずらしい症例です。

特殊な仙腸関節の変位「剪断」とは?

通常、寛骨は仙骨を軸として、前後に回旋するように変位します。

しかし、まれに強力な外力に突き上げられるように、寛骨が上方にずれる場合があります。

寛骨と仙骨の剪断のメカニズム

これを寛骨の上方剪断といいます。

このようなずれ方が発見されないと、腰痛が改善されないばかりか、後に頭痛の原因にもなりかねないです。

 

オステオパシーでは見過ごさないように気を付けるべき障害として、認知されています。

 

ただ、この患者様の場合は真逆の下方への剪断です。

これは上方剪断より稀で、私も初めて見た所見です。

 

おそらく転倒の際、骨盤の上を打ち付けたことにより、寛骨が下方へ引き下げられてしまったのでしょう。

 

治療の仕方は知っていたので手を施すと、痛みと動きも改善し、次に来院したときはほぼ治っていました。


外傷や事故は思わぬ変位を体にもたらすことがあります。

そして、後に治りづらい症状に発展することもあります。

 

もし、あなたも思い当たる節があるのでしたら、お電話かお問い合わせフォームでお気軽に御相談くださいませ。