今年の夏は非常に暑く、体調を崩されている方も多いと思います。
あなたも暑さ対策には十分に気を付けられていると思います。
特に一番気を付けなければならないのは熱中症対策です。
熱中症はわかりやすく言えば、身体にこもった熱が発散できなくなることにより起こる症状です。
熱中症対策には、一般的には以下の事が言われています。
・水分を摂取する。
・頚やわきの下や鼠径部など、動脈が体表近くを走行する部分を冷やす。
・帽子をかぶり、できる限り肌の露出しない通気性の良い服を着て、日よけをする。
などです。
ただ、水分の摂取に関してですが、方法を間違えると、後に夏の疲れや腰痛の原因になることがあります。
今回は夏の疲れと腰痛についてお話します。
◎水は一気に飲まないこと!
暑いと、冷たい飲み物を一気に飲みがちです。体も一気に冷えてスッキリする気がします。
しかし、ちょっと待ってください。
この「一気飲み」があなたの腰に負担をかける要因なのです。
一気に水をとると水をろ過する腎臓、そして、腎臓から膀胱へ行く尿管が膨張します。
そうすると体は水を「消化」しきれていないと勘違いをして、水分をあまり欲しなくなります。
そして、腎臓の膨張がおさまったころにまた、一気に水を飲み、腎臓が膨張する・・・これを繰り返すことにより、腎臓には大きな負担がかかります。
◎腎臓と腰痛の関係
腎臓は左右で二つあり、体内の水分をろ過し、尿を生成するのが役割です。
この腎臓に負担がかかると、腰に負担が来ます。
なぜ腰痛と腎臓が関連しているかというと、
腎臓の交感神経が下部胸椎から出ている事や、
腎臓が腰痛の原因になりやすい腰筋や腰方形筋に接している事、
そして、東洋医学的にも腎臓のツボが腰にあることなどが関係していると考えられます。
オステオパシーでも腎臓は腰痛と関連の深い臓器として注目されており、坐骨神経痛が腎臓の問題で発生することもあります。
◎冷たいものはとりすぎないように!
もう一つ気を付けなければならないのが、冷たいものを飲みすぎるという事です。
冷たいものを飲みすぎると胃に「ショック」を与えます。
そうすると胃が痙攣を起こしたり、蠕動運動が低下する事があります。
夏に食欲がない、胃腸がもたれるなどの症状は、冷たいものの取りすぎが無関係ではありません。
また、胃の機能低下も交感神経を通して胸椎に影響を与え、腰痛の原因になることもあります。
◎まとめ
これら夏の疲れによる腰痛は、誤った水分摂取がジワジワ内臓を「痛めつけて」いくことにより発生するので、夏の終わりか、夏が過ぎたあたりに腰痛の症状を訴える方が多いです。
ただ、腎臓にしても、胃にしても、腰痛が内臓の問題と関連があれば、オステオパシーでは検査、施術できるのでご安心ください。
オステオパシーでは内臓を取り巻く組織の動きや、内臓自体の動き(内臓はわずかに自分で動いています)を感知し、各臓器に治療していきます。
ただ、そうならないために、水は「常温」で「こまめに少量すつ」飲まれることをお勧めいたします。