尾骨とは尻尾の名残といわれる骨で、骨盤の仙骨の先の方についています。
この骨は3~6個の小さな骨の集まりです。
この尾骨が座位や仰向けで痛むことがあります。
尾骨の痛みにはいろいろな理由があります。
例えばに尻もちをついたときには、仙骨と尾骨の間の関節「仙尾関節」にズレが生じることがあります。この場合は仙尾関節に直接アプローチするのが有効です。
しかし、身に覚えがないうちに尾骨が痛くなることがあります。
なぜこのようなことが起きるのでしょうか?
・尾骨が痛くなる理由
・尾骨より仙骨が大事
・まとめ
◎尾骨が痛くなる理由
尾骨が痛くなる理由として挙げられるのが、姿勢の悪さです。
尾骨の痛みを訴える方は下の絵のような姿勢をとります。
本来、人は坐骨で座ります。
このように体を丸めた姿勢をとると、骨盤が後ろに傾き座骨で座れず、尾骨が座椅子に当たりやすい形になります。
下の絵の前傾と後傾の骨盤を見ると分かると思いますが、後傾の骨盤の方が尾骨が下に落ちているのがわかると思います。
◎尾骨より仙骨が大事
おそらく尾骨が痛むほどの状態の方は、仙骨のズレが大きく尾骨の痛みに関わっていると思われます。
このような方は仙骨が後屈し、さらに左右どちらかに引っ張られている可能性があります。
特に、寛骨と仙骨をつなぐ2つの靭帯がオステオパシーでは尾骨の痛みに大きく関わっているとされています。
この靭帯は仙骨を引っ張り、尾骨を左右にずらします。
靭帯は押してもなかなか緩まないので、オステオパシーの手技が非常に役に立ちます。
これらの靭帯を緩めると、尾骨の痛むの軽減に大きく貢献します。
もちろん尾骨で座らないように、普段の姿勢の心がけも必要です。
◎まとめ
尾骨が痛い方は、姿勢よく座りたくても座れない方が多いです。
悪い姿勢が癖となって体に染みついてしまっているからです。
このような方は一度、体に良い状態を覚えさせてから正しい姿勢を心がけると有効です。
そのためにも骨盤周辺だけでなく、 姿勢改善のために腰椎、胸郭をはじめ、全身を施術していく必要があります。
そして、良い姿勢で座れるようになれば、自然と尾骨の痛みは改善していくはずです。