西船橋オステオパシー かげん鍼灸院・整体院の坪井です。
今回の記事は、機能性ディスペプシアについての質問が先日ありまして、その回答になります。長文になりそうなので、了解を得た上でブログに書かせて頂きました。
機能性ディスペプシアについて悩んでいる方は多いと思います。
この記事はあくまで特定の方のために書かれたものですが、
機能性ディスペプシアに悩む多く方の参考になれば幸いと思っております。
今回ご質問の症状について
※お客様のプライバシーに関わる情報を省いてあるため、大まかな内容になっています。
・数年続くみぞおちの痛み。
・数年前から環境の変化や大きなストレスが多発したことをきっかけに発症しはじめ現在まで続いている。
・病院ではMRIなどの画像診断などいろいろ行ったが、原因はわからず、薬も効かない。
・症状はみぞおちの圧迫感、痛みとそれに伴う息苦しさ。ズキズキする痛みと話ができないくらいの息苦しさが特徴的。
・これらの症状はストレスがかかったり、緊張状態になったときにおこる。
・また、同時に頭の後ろが引っ張られてボーッする感覚も出る。
・常にみぞおちの違和感はある。
・発症する前から、下痢はしやすく、姿勢も悪かった。
・症状の原因や施術で治癒するのか知りたい。
この症状について機能性ディスペプシアと診断は受けていないのですが、ご本人様は当院のブログを見てその可能性に気付き、ご質問をしてくださいました。
この症状が治るのかが気になっているようです。
以下が回答になります。
A様、ご質問頂きまして、誠にありがとうございます。
A様の症状を拝見させて頂きましたが、恐らく機能性ディスペプシアの可能性は高いと思います。
その上で、A様の症状の原因として考えらることについて、いくつかお伝えいたします。
原因も分からず、不安な気持ちが、
この記事を見て少しでも和らいでいただけたら幸いです。
内臓の問題について
まず、みぞおちの痛みや息苦しさの原因として考えられる臓器として、下の2つが考えられます。
・胃
・心臓
心臓は意外かもしれませんが、軽い狭心症発作の際も機能性ディスペプシアと同じようなみぞおちの痛みや息苦しさは出てきます。
びっくりすると「心臓に悪い」という言葉があるように、心臓はストレスやショックに反応しやすい臓器です。だから、心臓が過剰に反応を示せば狭心症でなくても同じような症状が現れる可能性もあります。
この2つの臓器が原因として症状が発症すると考えれば、機能性ディスペプシアの特徴である、「みぞおちの痛み」、「息苦しさ」「ストレスに反応」、「食事に関係ない」、「胃薬が効かない」などの症状も合点がいくのではないかと思います。
自律神経について
症状が出る時、頭の後ろが引っ張られる感覚があるとおっしゃってましたが、頭から出る内臓を動かす神経であ
る「迷走神経」が内臓の緊張を感じとり興奮することによって起こった反応だと思われます。
迷走神経は副交感神経です。
通常、交感神経の方がストレスに反応しやすいので、矛盾があるように思われますが、
異常に交感神経が緊張した状態が続くと、脳は体を守るため副交感神経を急激に働かせます。
そうすると副交感神経由来の症状がでやすくなります。
例えば、夜間の狭心症でも副交感神経由来のものがほとんどです。
機能性ディスペプシアにも交感神経由来のものや副交感神経由来のものもありますが、A様の場合は恐らく副交感神経由来のものだと思われます。
ちなみに頭の後ろが引っ張られる感覚は「副神経」と呼ばれる神経の興奮で僧帽筋という筋肉が緊張したためにおこるものと思われます。
副神経は迷走神経が頭から出てくる所と同じ穴から出てきます。
詳しく説明は省きますが、迷走神経の緊張が副神経に伝わって起きたものと考えられます。
脳の問題について
副交感神経性の症状だと、「脳」の影響が大きいです。
なぜなら、迷走神経神経は脳幹から出てくるからです。
ただ、機能性ディスペプシアの人は大脳の前側、「前頭葉」がストレスに反応し、迷走神経まで影響してしまうことがあります。
胃は特に前頭葉由来の影響が多いです。
東洋医学的視点
頭の問題だと、東洋医学的に、エネルギーセンターであるチャクラの内、額と脳天にあるチャクラに問題が出ている方も多いです。頭のチャクラに問題があると体全体のエネルギーレベルは大きく低下して、ちょっとしたストレスや外力によっても、不調が出たり、痛みが出やすくなります。
また、チャクラ的には脳天のチャクラは尾骨付近のチャクラとも関係しているので、膀胱などの泌尿器系も機能性ディスペプシアに関連している場合があります。
A様は以前より姿勢が悪いというお話もありましたが、尾骨のチャクラは背骨の歪みにも関係します。
もしかしたら、元より尾骨のチャクラが弱かったのかもしれません。
さらに、消化器系はみぞおちのチャクラが関連しています。
特に機能性ディスペプシアの人はほとんどの方が弱い所です。
みぞおちのチャクラの不調は9才~14才くらいの出来事が関連していることもあります。
また、急激な精神的ショック、ストレスも「トラウマ」となって体に刻み込まれやすく、その場所は主に内臓になります。
発症時期付近でストレスや環境の変化も大きかったようですので、それらの影響は大きいと思います。
ちなみにストレスが胃腸系に影響が出やすいのは、みぞおちのチャクラが相手に共感しやすい人、感情を溜め込みやすい人などに影響が出やすい性質があるからです。
筋力、エネルギーの低下の影響
頭のチャクラに問題があると全体的にエネルギーレベルが低下するとありましたが、内臓の不調が重症な人ほど、筋力検査をすると弱い方が多いです。
これは脳自体の活動が低下し、脳からの命令がうまく伝わらない事が原因です。
そうすると、ちょっとしたことでケガもしやすくなります。要は、筋肉や骨格などの内臓の受皿自体がうまく機能していないので、内臓の不調が治りづらいという事です。
不調が強い人ほど、まず筋力が発揮できるようにする事が大事になります。
また、筋力は一見強く見えてもストレスになることを思い浮かべると一気に弱くなる方もいます。
もし、ご自分で確認したいときは、立った状態で前屈や後屈、身体をねじるなどに動きをしてもらい、ストレスを思い浮かべながらまた同じ動作をしてみて下さい。可動域が明らかに少なくなると思います。
このような筋力の反射も施術を行う事により改善されていきます。
四指ケガなどの問題について
内臓の不調で多い問題として、腕、脚などの四肢の問題が絡んでいることがあります。なかには言われるまでそのケガがあったこと自体忘れている人もいますが、非常に重要な問題です。
特に機能性ディスペプシアは左腕、右脚に多いのですが、手首や指ケガしたことがあったりすると、それが要因となり、巡りめぐって症状を引き起こすこともあります。
ちなみに、腕を動かす尺骨神経は心臓への交感神経にも枝を出します。
だから、腕や手の過去のケガも、症状に大きく影響する場合もあります。
まとめ
以上が私が考えるA様の所見になります。
まとめると、
〇心臓、胃、膀胱の問題
〇副交感神経の問題
〇脳の問題
〇筋力、エネルギーの問題
〇脳天、額、みぞおち、尾骨のいずれかのチャクラの問題
〇左腕、右脚などの四肢の問題
です。
実際に検査してみないと分からないですが、おそらくこれらが症状に絡んでいると思います。
もし、当院で施術を行うとしたら、
まずは内臓の受け皿である筋骨格系の筋力の反応を良くしてエネルギーレベルを上げる事、そして、問題となる内臓の感情的トラウマやストレスを取り除くために頭蓋骨調整などで脳の活動を正常化させ、副交感神経の反射を抑える必要があります。また、過去の四肢へのケガの影響も考慮して全体を検査施術していきます。
特にストレスへの反応が強そうなので、感情やトラウマに対する働きかけは必須になります。
感情的トラウマはすぐ消失するものから、何回か施術が必要な場合もあります。症状は数年続いているので、回数は必要かと思われますが、症状は軽快、消失すると思われます。
だから、希望をもって頂いて大丈夫です(^^)
治るか治らないか、先が分からないものは本当に不安で、それ自体がストレスになるため、より症状を悪化させます。さらに症状が仕事やプライベートにまで影響してくると悩みも深くなります。
でも、4年間ずっと不安だったと思いますが、症状に原因があると思うだけでも気持ちが和らいでくれると嬉しく思います。
もし、当院にお越しできなくとも、内臓調整と頭蓋骨の調整ができ、それらを裏打ちする解剖学的知識がある先生、もしくはオステオパシーを行う先生に診て頂くことをおすすめいたします。
オステオパシーとはアメリカの医学で100年以上も前から医学的根拠に基づき、機能性の内臓疾患を手技で軽快、改善してきました。ぜひ参考にしていただければと思います。
長文で分かりづらい所もあったかもしれませんが、最後までご覧いただきまして誠にありがとうございました。
いかがだったでしょうか?
機能性ディスペプシアでお悩みの方の中には、A様と同じ症状をお持ちの方もいるかもしれませんし、少し違う方もいるかもしれません。
なぜなら、機能性ディスペプシアの症状はあくまで、体の異常が引き起こした結果であって、原因となる異常は人それぞれ違うからです。
今回A様のように、おそらく副交感神経由来の症状の方もいれば、交感神経由来の機能性ディスペプシアもあります。また、原因となる内臓がすい臓や他の臓器との関連の事もあったり、特定の人に対するアレルギー反応に近い症状の場合もあります。それによって微妙に症状が変わってきます。
ただ、共通して言えるのは、機能性ディスペプシアにもオステオパシー的に見れば原因があるという事です!!
もし、あなたもご自分の症状に不安を感じていらっしゃるのなら、今回の記事が希望になってくれると嬉しいです(^^)/
最後に今回、回答のブログ掲載を承諾してくださったA様には深く感謝申し上げます。
誠にありがとうございました。