西船橋オステオパシー かげん鍼灸院・整体院です。
腰が反ると痛いという方の中に首の問題が大きく絡んでいる方がいます。
首は腰から遠く離れていますが、なぜ腰に影響を与えるのでしょうか?その理由はいくつか考えられます。
・首の構造
・首から腰への影響
・首の問題を解決するには
・まとめ
◎首の構造
首の骨の頸椎は7つあり、脊柱の中でも、最も大きな可動域をもっています。
その反面、首は大きな頭を支えるため、首の周りには多くの筋肉がついていて、首の安定性を保護しています。
首は軽度に前彎しているのが理想です。この彎曲がクッションとなり頭の重さを吸収できるようになっています。
◎首から腰への影響
頭は首の上に真っすぐ乗っているのが理想ですが、その位置がずれると首に大きな負担が来ます。
よくあるのは頭が前に出ている方ですが、このような姿勢だと、頭を支えるために首の筋肉がとても緊張します。特に緊張が強くなるのは首の深層の筋肉です。そして、首の深層の筋肉は筋膜を介して腰前面の筋肉につながっています。つまり、体の前面の筋膜が硬くなることにより、体を反らしづらくなり、腰に痛みを発症するのです。
また、後頭骨、頸椎2番、3番からは骨盤の真中の骨である仙骨まで硬膜でつながっています。この硬膜が頸椎に引っ張られることにより、仙骨の動きに障害が起き、骨盤のねじれ、しいては腰痛の原因となります。
さらに首が前に出ると、胸椎は丸くなり、腰椎は反り気味になります。
反った腰を余計に反らせると、反る側の動きの幅が少ないので、背骨と背骨の間が詰まる感じになり、より痛みが増幅します。
◎首の問題を解決するには
このような首の問題で重要なのは、まず首の筋肉、そして、骨のアライメントです。その中でも、斜角筋という筋肉が特に緊張が強くなりやすく要注意です。斜角筋は頸椎の2~6番につき、第1、第2肋骨まで走行しています。
また、前頸部の筋膜も頭が前に出た状態では突っ張りやすく緩めた方が有効です。
頸椎のアライメントについては、特に硬膜とつながる2番、3番や、前に出た頭を支えるときに一番負担のかかる頸椎7番や胸椎1番、2番の動きの硬さやズレも重要になります。
これらの問題が解決し、首の真上で頭が支えられる状態に近くなれば、胸椎の丸みも減り、腰の反りも軽減し、腰痛の改善に貢献します。
◎まとめ
首の問題は次のようにして腰に影響していきます。
・首の筋肉の緊張が筋膜を介して腰に影響を与える。
・頸椎2,3番からの硬膜を介して仙骨や骨盤の歪みを生む。
・頭が前に出ることにより、背中が丸まり、腰が反る姿勢が形成される。
頭の上にペットルを置いて、落ちないようにバランスをとると、首の上に頭が位置しやすくなります。
姿勢訓練で入れていただけると有効だと思います。