千葉県船橋市のオステオパシー整体 かげん鍼灸院・整体院の坪井です。
今回は首肩の痛みの話です。
首肩の痛みに悩んでいる人が多いと思いますが、この痛みに対して重要なポイントとなるのが筋膜ラインです。
筋膜ラインとは一連の筋膜の繋がりの事ですが、
人の姿勢はいくつかの筋膜ラインによって保持されているんですね。
当然、誤った体の使い方をしていれば、その姿勢は筋膜ライン上に記憶されてしまい、身体の痛みや不調につながってしまいます。
また、この筋膜ラインを知っていると施術に大いに役に立ちます。
時々首肩以外の遠く離れた脚やお腹のアプローチから首肩の痛みをとる人がいますが、
そのような不思議な現象も筋膜ラインを考慮に入れると合点のいく話になります。
そこで今回は、
首肩に関係する筋膜ラインの中でも重要だと思われるディープフロントラインからその秘密について説明します。
ディープフロントラインと首肩の痛みの関係
まず、ディープフロントラインの説明ですが、
このディープフロントラインとは身体の前方深部を走行する筋膜ラインです。
このディープフロントラインの中で首肩の痛みに特に関係すのは
首の前側の前斜角筋、その外側の中斜角筋です。
なぜこの前斜角筋、中斜角筋が重要かというと、
この2つの間には肩、腕にいく神経、血管が走行するので、首肩の痛み、肩腕のしびれにとても関係するからです。
また、ディープフロントラインは頸長筋という首の前方深部に付く筋肉にも繋がりがあります。
この筋の近くには交感神経が通るので、交感神経性の首肩の痛みにも非常に重要な部分になってきます。
お腹や脚を緩めると首肩が楽になる秘密
このようにディープフロントラインは首肩の痛みに関係しているのですが、
面白いのはディープフロントラインは胸郭の中、お腹の中、下肢の筋肉まで繋がりがあるので、
お腹や下肢の筋肉を緩めたら肩首の痛みが良くなるなんて事もあったりするんですね。
さらに、首周辺のディープフロントラインの筋肉が、
ディープフロントライン上のお腹や下肢の筋肉の影響で緊張しているなんて事も結構あります。
このように筋膜の繋がりを辿ると、痛みの原因を広い視野で見る事ができるようになるんですね。
ちなみに余談ですが、このディープフロントラインが障害されているかを知るには股関節を屈曲すると良いです。
ディープフロントライン上の重要な筋肉の1つに大腰筋という股関節を屈曲させる筋肉があるのですが、
ディープフロントラインが障害され大腰筋に機能障害が出ると、
仰向けで膝を胸に近づけるように股関節を曲げた時に股関節の前側が詰まる感じがして股関節が曲がりづらくなります。
この状態の時はディープフロントラインに何か問題がある可能性があるので、
ディープフロントラインを緩める必要があるかもしれません。
以上のように筋膜ラインから紐解くと、
首肩の痛みも多くの原因があることに気づけると思います。
もちろんディープフロントライン以外の筋膜ラインも首肩の痛みに関与しますし、
さらにディープフロントラインは内臓に近接しているため、内臓の影響を受けて緊張しやすいです。
このように筋膜ラインからさらに内臓まで繋がりを広げる事も大事になるのですが、その話についてはまた機会がありましたらお伝えできればと思います。