西船橋オステオパシー かげん鍼灸院・整体院です。
おそらくほとんどの方は足首の捻挫を経験したことがあるのではないのでしょうか?
多くの足首の捻挫は、段差などに足をとられることにより、足裏が内側へ向くうような足首の形を強制され発症します。
特に急性期の足関節捻挫になった時はどのような対処をすればよいのでしょうか?
今回は急性期の足関節の捻挫についてのお話です。
・足関節の構造
・足関節捻挫はなぜ発生するのか?
・足関節捻挫で一番痛める靭帯は?
・足関節捻挫の対処法
・捻挫ではない「捻挫」もある
・まとめ
◎足関節の構造
足関節は下腿の骨である脛骨と距骨という骨により構成されています。また、間接的に腓骨という骨も足関節に関係しています。ちなみに腓骨は外くるぶしを構成する骨です。
また、足関節は内側と外側の靭帯で補強されています。ちなみに内側の靭帯は強力で外側の靭帯はやや弱いです。
主に捻挫で損傷されるのは、この外側の靭帯になります。
◎足関節捻挫はなぜ発生するのか?
足関節の捻挫は先ほどもお話したように、足関節が段差などで、足底が内側を向く、「内返し」という状態のときに発生する場合がほとんどです。
なぜこの状態で捻挫が発症しやすいかと言えば、それは距骨の関節面の形に関係します。
距骨の関節面は台形の形をしており、つま先立ちの状態の時は、距骨の台形の関節面の狭い部分がと脛骨の接するため、足関節が不安定になります。そのため、側方の動揺性に弱くなり捻挫しやすいのです。
さらに、足部の動きのカップリングとして、つま先立ちの時は足は内返しに向きやすくなるため、足部外側の靭帯が損傷して、捻挫が発生することとなります。
◎足関節捻挫で一番痛める靭帯は?
おもに足関節捻挫で痛めるのは、足の外側前方にある前距腓靭帯という靭帯です。
足関節捻挫した時はこの靭帯を押すと圧痛があります。
また、靭帯を損傷するため足部の外側に腫れも出ます。特に靭帯損傷が著明な時は内出血を伴うこともあります。
さらに足首の内返しを強制すると、損傷した靭帯が引き延ば伸ばされるため痛みも強く発生します。
◎足関節捻挫の対処法
通常、捻挫をしたら、まずはアイシングをして炎症を抑え、その上でテーピングをすることが多いです。
これだけでも腫れや痛みに違いがあります。
その上で、もし前距腓靭帯に圧痛があるのなら、試しにその圧痛が消える位置に足首をポジショニングしてそのまま2分くらい待つと靭帯の圧痛が消えることがあります。
ポジションは足を捻挫で損傷した状態と逆の、外返しに足を持っていった状態になります。
これは引き伸ばされた前距腓靭帯を縮める方向に持っていくことになります。
このようにして、前距腓靭帯の圧痛が消えると、足関節捻挫の回復に大きく貢献することがあります。
ただ、痛みや症状が憎悪するようなら、すぐやめてください。
◎捻挫ではない「捻挫」もある
どうして、損傷した前距腓靭帯にこのような手技が効果があるのでしょうか?
捻挫とは靭帯損傷と呼ばれるものですが、中には「挫傷」と呼ばれる、靭帯が引き伸ばされただけの症状もあります。このような状態では靭帯は損傷していないか、その度合いも比較的軽度なため、靭帯に対する手技が功を奏することがあります。
ただ、挫傷と言っても馬鹿にできず、通常の足関節捻挫と見分けがつかず、痛みや症状も重症の捻挫と変わらないものまであります。
ですから、慎重にこの手技を使い、症状や痛みが増幅せず、圧痛が消失するなら靭帯の損傷ではなく挫傷の可能性が高いので、症状の緩和に大きくつながります。
また、靭帯損傷が少しあっても、挫傷も併発することが多いので、この手技を使う意義は大きいと思います。
◎まとめ
急性の足関節捻挫でも、それが「挫傷」ならば、オステオパシーの手技により、大きく痛みが改善する可能性があります。
もし、靭帯損傷がある場合でも、オステオパシーの手技で、回復を早めることは可能です。
真の「捻挫」の時の対処法はまた後日お話いたします。