西船橋オステオパシー かげん鍼灸院・整体院です。
近年、デスクワークの方が増えたせいか、猫背の方が多くみられます。
猫背は見た目の問題だけではなく、多くの体の問題を発症させる要因となります。
特に腰痛、脊柱管狭窄症の方は猫背の方が多いです。
今回は猫背と腰痛の関係についてのお話です。
・猫背のメカニズム
・猫背による腰椎への影響
・胸郭を緩めるには
・まとめ
◎猫背のメカニズム
猫背を形成している部分は胸郭と呼ばれる、胸椎、肋骨、胸骨、鎖骨、肩甲骨で構成されている部分です。
猫背は分かりやすく言えば、胸がくぼんで背中が胸椎が丸まった状態です。
この状態は普段の姿勢が大きく関わっていて、デスクワークなどを行う方に多く発生します。
常に腕を前へ出し、画面を見ようと首が前に突き出る形になりやすく、骨格的には頸椎や胸椎、肋骨の変位や胸骨の凹み、肩甲骨が肋骨にはりついて、両者の間の滑りの動きが悪くなります。
また、腕を前に出して胸部を丸める動作は胸の筋肉や腹筋を使い、肩を内に巻く動作は背中の大きな筋肉である広背筋を使います。さらに、肩甲骨を前に押し出す前鋸筋という筋肉も緊張します。そして、横隔膜も捻じれて硬くなります。しぼんで丸まった胸郭は呼吸もまままらないので、なお硬くなります。
このようにして、どんどん猫背が増強していきます。
そして、猫背が固定化した姿勢になると次ののような弊害が出ます。
◎猫背による腰椎への影響
猫背とは胸椎が丸まった状態で固まった状態という事はご理解いただけたと思います。
その上で、この状態が続くとどうなるのでしょうか?
猫背の方は首が前に出て、胸椎が丸まった状態で固まっている方が多いです。
この動かない首と丸まった胸椎のバランスをとるために腰椎がどのような形になるかと言えば・・・
このような形です。
つまり、腰椎が反った形になってしまうのです。これは反り腰の形で、脊柱管狭窄症の方に多い形です。
反った腰の中では脊髄の通る管が狭くなり、脊髄を圧迫しやすくなります。
その結果脊柱管狭窄症のような症状がより起こりやすくなります。
この状態を改善するにはまず、胸郭の可動性をもどしてあげる事が大事です。
◎胸郭を緩めるには
胸郭は骨の調整ももちろん必要ですが、その前に筋肉の緊張が強いため、肩甲骨周辺の筋を緩めることと、胸の筋肉を緩める事、さらに横隔膜にアプローチし、その上で骨格の矯正を行うと良いです。
筋の調整を行うだけでも胸郭の柔軟性は上がります。
例えば、胸部の筋肉が緩むだけでも、脊柱管狭窄症の方が苦手な後屈動作に改善が見られます。
このように、硬い部分の動きをつけていくことがとても大事になります。
◎まとめ
このような胸郭の硬さは腰だけでなく、肩、首の問題も起こします。実際に五十肩の方の中にも、胸郭の硬さが関係していることが多いです。
胸郭の柔軟性を高めるために深呼吸や、胸を広げるストレッチは非常に有意義です。
腰が痛いのなら、上半身に注目するのも一つの選択肢になります。