千葉県船橋市のオステオパシー整体 かげん鍼灸院・整体院の坪井です。
五十肩とは肩関節周囲炎と呼ばれ、肩関節周囲の組織が炎症を起こす事により発生する症状です。
だから、一般的に五十肩というと肩関節周辺の組織を治療する事が多いです。
特に肩関節を安定させるインナーマッスルである、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋はその対象となります。
しかし、この一般的な五十肩に対する治療の考え方が、なかなか症状が改善しない大きな落とし穴ともなっています。
なぜ肩関節周囲だけの治療で五十肩は治りづらいのか?
治りづらい理由を知るには、まず、なぜ肩関節周囲の組織が障害されたかを知る必要があります。
そもそも肩関節周囲の組織が障害された理由は、肩関節が酷使された事によるものです。
そんなのは分かっていると思う方もいると思いますが、
ここが五十肩の施術における大きな落とし穴になるのです。
肩関節が酷使されたという事は、肩関節が動き過ぎたと言う事です。
では、肩関節が動きすぎたのはなぜでしょうか?
それは肩関節以外が動かないからです。
つまり、動かない部分を代償して肩関節が過剰に動いた結果、肩関節の周囲の組織が炎症を起こしたのです。
肩関節周囲に炎症を起こした原因とは?
では、肩関節を過剰に動かす原因となった部分とはどこでしょうか?
その原因の一つが機能的肩関節と呼ばれる7つの関節です。
肩関節は解剖学的には肩甲骨と上腕骨の接合部ですが、
機能的肩関節とは、機能的に肩の動きに関わる関節の事です。
肩関節以外ですと、
上腕骨上関節
肩甲骨胸郭関節
肩鎖関節
胸鎖関節
胸肋関節
肋椎関節
以上がそれにあたります。
この内のどこかの動きが悪くなれば、肩関節がその動きを代償して過剰な運動を求められるので、周囲の組織が疲弊して炎症を起こします。
だから、いくら肩関節周囲の組織に手を施しても、機能的肩関節のどこかに問題があれば、肩関節は過剰に動く事を余儀なくされます。
そうなれば肩関節への負担は一向に減らないため、肩はなかなか良くならないのです。
ですから、五十肩の痛みに対しては広い視野を持って、肩関節に対して何が負担を与えているのか見極める事が大事です。
それにはこの機能的肩関節以外にも、神経や筋膜、内臓など、全身に目を向けて行く事が必要となります。
もし、今回の記事を見て、五十肩の施術をご希望の方は当院までご連絡くださいませ。