西船橋オステオパシー かげん鍼灸院・整体院です。
当院では、オステオパシーと鍼灸を併用することがありますが、本場アメリカのオステオパシーでも、東洋医学の理論を施術に取り入れている先生もいます。
私の経験上、五十肩には東洋医学の理論を取り入れて施術を行うと、功を奏することが多いです。
中でも利用するのは、「経絡」を使う方法です。
では、なぜ経絡が五十肩の改善に役立つのでしょうか?
・経絡とは?
・どうして経絡が有効なのか?
・まとめ
◎経絡とは?
経絡とは分かりやすく言えば、「気の流れる道」です。人の体には気の流れのラインがあり、このライン上にある点が「ツボ」と呼ばれるものです。
経絡は線路で、ツボが駅に相当すると考えると、なお分かりやすいと思います。
この経絡は臓器から出ています。
臓器といっても東洋医学的な臓器配置なので、現代解剖学とはやや違いがあるものの、臓器の機能的側面からの捉え方は現代医学のそれに近いものがあります。
◎どうして経絡が有効なのか?
ここで、五十肩に経絡が有効な理由ですが、慢性的五十肩には内臓の問題が絡んでいることが多いです。
その内臓の診断過程で、経絡を利用すると、非常に有効な場合があります。
例えば、五十肩では次の部分が痛くなることがあります。肩の側面でも、やや前よりの部分です。
この部分は経絡で言うと「大腸」のラインです。
つまり大腸の弱りが肩の痛みに関係があるのですが、このラインは「胃」と「脾(現代解剖学の脾臓とは違く、すい臓に近い働きをする臓器)」の弱りによっても反応がでます。
よって、大腸と胃と脾の中から最も症状に影響を与えている臓器を探すのですが、体の前面のツボに反応点として、圧痛や硬さが出るので診断は簡単です。
そして、経絡に反応する椎骨に働きかけると痛みの軽減と可動域の改善に役立ちます。内臓の弱りも改善されます。
ちなみに大腸は腰椎の4番です。肩から離れていますが、このような離れた場所にも痛みの原因があるのです。
また、経絡を伸ばすように上肢の関節を動かしていくと、なお効果的です。
◎まとめ
慢性の五十肩は痛みが長かったため、かなりの確率で交感神経の緊張による内臓の機能障が見られます。
しかし、経絡とオステオパシーを併用した施術を行うことによって、内臓の機能障害も改善し、肩の痛みも変化します。
ただ、五十肩は慢性になるほど、よくなるまで時間がかかります。そのことを念頭に置いて、根気強く施術を行う事が大事です。