五十肩より重症な腱板断裂はオステオパシーで良くなるのか?…船橋市のオステオパシー整体

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千葉県船橋市のオステオパシー整体 かげん鍼灸院整体院の坪井です。

 

先日、2年前に腱板断裂をされた患者様が来院されました

 

腱板断裂とは肩関節を安定させる回旋筋腱板と呼ばれる4つの筋のいずれかが傷つき、痛みを発症する症状の事です。

肩甲骨の関節窩をおおうように回旋筋腱板がついています。

五十肩とよく間違えられる症状で、実際、五十肩と診断を受けた方の中には腱板断裂の患者様も多く含まれています。なぜなら、病院でもMRIをとらない限りは筋肉の断裂は分からないため、「中高年」「突然肩が痛くなる」「レントゲンで所見は(-)」となると五十肩でひとくくりにされてしまうからです。

 

だから、なかなか五十肩の症状が改善しないので、詳しく調べてやっと腱板断裂と診断されることが多いです

 

この方は比較的初期の段階で腱板断裂と分かったようで、接骨院に通い、自分でも運動療法も頑張り、前方向に腕を挙げるのはだいぶ良くなったのですが、横方向では90度までしか腕が上がりません。

 

実はこの患者様は右膝の痛みと脊柱管狭窄症で来院をされたですが、この腱板断裂がおそらく膝の痛みに関わると考えられるので、一緒に施術を行いました。

 

右膝の痛みと肩の関係は後日お話しますが、結果から言うと、この右肩の可動制限はすぐに改善され、ほぼ180度まで上がるようにしました。

 

2年間上がらなかった腱板断裂の肩の動きが、なぜ1回で改善したのか?

 

そこには、腱板断裂に限らず、肩の痛みに共通する姿勢…アライメントに秘密が隠されています。

 

肩が痛い人に共通する体の使い方

私どものようなオステオパシーを学習した者は、まず、なぜ痛みが起きたのか?その過程を大事にします。

 

肩もいきなり故障するわけではなく、それなりの経過を踏まえて痛みが発生するからです。

 

肩の痛みに関して言えば、まず、「手を良く使う」人に発症することが多いです。

手を使うとは、デスクワーク、家事などもそれに当てはまります。

 

そのような仕事をするときには、だいたい手のひらを下に向けた状態で作業をすることになります。

この手の平が下を向く動きは回内位と言い、逆に手の平が上を向く動きを回外位と言いますが、肩を痛める人は回内位の状態で手が固まっている状態の人が多いです。

 

そうすると、肩も内側に捻じれ、前に出て巻き肩の状態になります。さらに、肩甲骨は前に押し出されて、肋骨に張り付いたような形になるのです。

 

試しに皆様もデスクワークをしている状態を作ってみて、その時の巻き肩の形を保ったまま腕を横側へ上げてみてください。おそらく90度以上横に上がらないはずです。

 

このような状態で肩を使い続ければ、肩周辺の筋や関節に負担がかかり、五十肩、しいては腱板断裂が起こるのです。

 

例え腱板断裂であっても・・・

肩の痛みの発生過程は五十肩でも、腱板断裂でも、石灰沈着性腱板炎でもほぼ同じです。

どこが損傷するかは、その方の体型、体質、生活環境によります。

 

ただ一つ言えるのは、例え腱板断裂であっても肩周辺のアライメントが回復すれば、十分に症状が改善する可能性があります。

 

腱板損傷がある場合、もし断裂が完全に修復されていなっかったとしても、アライメントが回復すれば、損傷部に対する負担は減るので痛みは軽快するはずです。

 

実際に2年間腱板損傷で上がらなかった肩も1回で動くようになるのです。それほど、姿勢は大事です。

 

まとめ

今回はたまたま別の症状に肩が関係しているからと施術を行ったのですが、行ったのは肘周辺と、肩甲骨周辺、あと一つだけ腱板筋周辺の筋膜を調整しました。それでもアライメントは十分に回復します。ちなみに肘周辺を調整したのは、肘の動きが手の回内、回外の動きに関係するからです。

 

今回は初回なので筋膜調整のみでしたが、今後は骨格やもっと細かい所も見ていく必要がありそうです。

 

肩の症状は全体の姿勢も歪めます。そのことが別の症状も引き起こす可能性もあるので、肩が上がらなくても痛みがないからとほっとかず、改善することが非常に大事になります。

 

それでは、肩と膝の痛みの関係はまた後日お話したしますので、本日はこれにて失礼いたします。(^^)

 

 

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