スポーツをする学生で、サッカーや陸上、バレーダンスを行う人に多い症状として、股関節の痛みがあります。
特に、股関節前面が痛く、あおむけで足を真っすぐにして上げようとすると痛くて上がらないという症状が多いで
す。
荷重時痛や歩行時痛もあります。
このような痛みはなぜ発症して、どのように治療をするのでしょうか?
・股関節の構造
・成長期には要注意!
・股関節痛へのオステオパシーの対処
・まとめ
◎股関節の構造
股関節は骨盤の寛骨という骨と大腿骨で形成される関節です。
股関節は可動域が大きいですが、肩関節より、しっかりした構造をしていて、寛骨のくぼみにボール状の大腿骨頭ががっちりと入り込んでいるような形になったいます。
また、股関節周辺の大腿骨は人体で最も頑強な構造をしており、私たちの体重を受け止めています。
◎成長期には要注意!
股関節が痛みやすい理由として、成長期にある骨に筋肉の機能が対応しきれいないことが挙げられます。
例えば、5つの仙椎が20代でやっと一つの「仙骨」となるように、骨盤が完全に形成されるまではかなりの時間を要します。
また、大腿骨も成長期にはかなりのスピードで伸びるため、股関節周辺につく筋肉は新しい骨格の状態に馴染むことができません。
そのような状態でスポーツを頑張りすぎると、筋力が上手に発揮できず、股関節の筋肉は疲弊し簡単に炎症を起こすこととなるのです。
このような状態では筋肉のアンバランスを整えてあげるのがよいのですが、痛みのある筋は異常に緊張をしており、もんだり押したりするとかなりの「痛み」を発するので、慎重な対処が必要です。
◎股関節痛へのオステオパシーの対処
まず、四肢に問題が出る場合は、体全体が歪んでいることが多いです。そして、歪みの力が一番集積した股関節に痛みが出るのです。
だから、体全体の歪みを簡単に調整します。
特に体幹の筋膜が捻じれていることが多いので、それを調整します。
そして、股関節の筋肉にアプローチします。
股関節には多くの筋肉が付着しますが、その中でも、股関節の前方の痛みに関係するのは腰筋群や恥骨につく恥骨筋です。
これをオステオパシー的に痛みのない手技で緩めていきます。
これだけで痛みは7割方とれる事がほとんどで、場合によっては1回の治療で完治する場合もあります。
大体、2,3回で良くなるケースがほとんどです。
◎まとめ
成長期はいろいろな骨の成長に筋肉が追い付かず、いろいろな痛みの症状が出る場合が多いです。
股関節痛もその一つです。
ただ、股関節痛の中には、骨盤の剥離骨折による痛みもあります。
スポーツで発生することが多いので、股関節が痛くなったら、まず、整形外科へ行くことをお勧めします。
その上で、骨や関節の損傷がないのなら、当院の施術が助けになるはずです。