千葉県船橋市のオステオパシー整体 かげん鍼灸院・整体院の坪井です。
左肩の痛みが心臓により起こるという話は聞いた事がある人も多いと思います。
例えば、狭心症や心筋梗塞などの病気の場合でも左肩の痛みは出るのですが、
実際には病気とまではいかなくても心臓が疲労していたり、機能が低下していたりしても左肩の痛みは出やすくなります。
このように心臓に何かしらの問題があると左肩に痛みが出る事へ知られていても、
そのメカニズムについてはあまり知られていないと思います。
今回はどうして心臓が原因で左肩に痛みが出るのか?
その理由について解剖生理学的に、そして、東洋医学的に説明していきます。
解剖生理学的に見た心臓が左肩の痛みを起こす理由
左肩の痛みを心臓が引き起こす理由の一つとして、心臓と交感神経の関係性があげられます。
交感神経は自律神経の一つで、役割はストレス対して体を緊張させたり、活動的にさせる事です。
また、自律神経は内臓を支配する神経なのですが、交感神経は心臓の働きを亢進させる働きがあります。
ちなみに心臓の交感神経は胸椎1〜6番のレベルにある脊髄から出ています。
つまり、ストレスを受けると胸椎1〜6番のレベルの脊髄が興奮し、交感神経を通して心臓が頑張って働くように命令を送るんですね。
その命令を受けて心臓が頑張るのですが、でも心臓が頑張り過ぎて疲弊すると、その刺激を交感神経を通して胸椎1〜6番のレベルの脊髄に伝える事となります。
そうすると脊髄には心臓からの刺激が伝わり続け、ちょっとした事でも興奮しやすい状態が出来てしまいます。
このようにして胸椎1〜6番のレベルの脊髄が常に興奮状態になると、その刺激が心臓以外の交感神経の支配領域にまで影響を与えます。
ちなみに胸椎2〜8番のレベルの脊髄からは上肢、つまり肩や腕に行く交感神経が出ています。
心臓の交感神経が出る脊髄レベルと少しかぶるんですね。
だから、心臓から伝わった刺激が脊髄まで行き、その刺激が今度は上肢の交感神経へと漏れ出して肩や腕に影響します。
上肢の交感神経の役割は血管の収縮や筋の緊張です。血流も悪く、緊張した腕や肩は痛みが出やすい状態になってしまいます。
東洋医学的に見た心臓が左肩に痛みを出す理由
東洋医学的にみると心臓は愛情に関係があります。
特に愛の問題だと、家族やとても親しい友人、恋人へのコミュニケーションに関するストレスが心臓に大きく影響を与えやすいです。
このような愛情の問題は心臓に負担を与え、そして、交感神経を通して左肩に痛みを出します。
また、心臓に関係する経絡(経絡とは気の通り道の事)は肩や腕を通ります。
ですから、心臓に負担がかかると経絡にも影響が出て、腕や肩にも動きづらさや痛みが出てきます。
このように、解剖生理学的に見ても、東洋医学的に見ても心臓は左肩に痛みを出しやすいです。
ただ、これらの心臓による影響は手技で改善する可能性が高いです。
左肩や腕が痛いとお悩みの方は当院までご相談くださいませ。