千葉県船橋市のオステオパシー整体 かげん鍼灸院・整体院の坪井です。
先日、耳鳴りが突然強くなった患者様がいらっしゃいました。
左の耳鳴りがもとからあったそうなのですが、今回突然症状が悪化したようです。
耳鳴りだと腎臓や膀胱、胸椎、頸椎や頭蓋骨などに反応が出ることが多いのですが、今回はそれらとはもっと別の場所を調整して、耳鳴りがおさまりました。
それは脳です。
脳の反応が頭蓋骨を歪め、そして耳鳴りを誘発しているのです。
では、なぜ脳の影響で頭蓋骨が歪み、耳鳴りが出るのでしょうか?
脳と頭蓋骨の関係
オステオパシーは世界で初めて頭蓋骨の調整を体系づけました。
それまで頭蓋骨は動かないものとされていましたが、オステオパシーでは頭蓋骨には動きがあり、その動きが妨げられることで様々な不調が体に現れることに気付きました。
耳鳴りもその一つで、特に頭蓋骨の中では側頭骨と呼ばれる耳の穴のある骨が関係があるとされています。
オステオパシーでは、頭蓋骨の動きを決定する要素を5つ挙げていますが、その中の一つに「脳」の動きを挙げています。
これを聞くと、脳は動くのか疑問に思う人を多いと思いますが、ごくわずかですが脳は動いています。
そして、この脳の動きこそが頭蓋骨の動きの原動力とも言われています。
つまり、脳の動きが何かしらの影響で妨げられれば、頭蓋骨もそれにつられて動きが悪くなり、そして歪んでいきます。
脳に何かしら負担の来る状況があると、脳の一部の動きが低下し、そこを中心に頭蓋骨が歪んでくるという経過をたどるのです。
脳の動きがなぜ低下するのか?
では、なぜ脳の動きは低下するのでしょうか?
それは脳に対する間接的なダメージが原因です。
その間接的ダメージとは「ストレス」や「心的トラウマ」です。
過去に何か大きなショックな出来事があったりすると、その記憶を脳は覚えています。
そして、その記憶を触発されるような出来事や状況が続くと、脳が反応し頭蓋骨が歪んでくるのです。
もちろん、過去のストレスでなくても、人生を大きく変えるような大きなストレスを受けた瞬間に、脳や頭蓋骨が大きく反応してしまう人もいます。
この「脳の機能低下→頭蓋骨の歪み」の影響が耳に出てしまったのが耳鳴りです。
このようなストレス反応で出ている耳鳴りは、分かりやすく言えば脳自体のストレスを抜く施術が必要です。
脳のストレスを抜く施術とは?
脳のストレスを抜く施術とは、その人の症状に関係するトラウマや精神的ショック、ストレスへの脳の反応を減少させる方法です。
個々人でその症状に絡んだストレスやトラウマを生んだ時期は違うので、それを特殊な方法で鑑別しなければならないのですが、それがわからなければ耳鳴りを強くイメージして頂くだけでも大丈夫です。
この方法を行うと、トラウマをイメージしたり、耳鳴りを強くイメージするだけで、脳が反応して頭が歪んでいく様が分かります。
この状態が消えるまで、脳のバランスをとればトラウマやストレスの反応は減少し、耳鳴りも改善していきます。
ただ、トラウマがとても強い人や、いくつかのトラウマやストレスの積み重ねで症状が出ている人は何回か施術を行う必要があります。
まとめ
今回の方も、その場ではこの方法で耳鳴りは消失していました。
ここ最近、お孫さんの面倒を見なければならなくなり忙しかったことが、その方のご子息に関係する心的トラウマを触発し耳鳴りの要因となっていたようです。
でも、心的トラウマはあと二つほどありそうなので、それについても後々アプローチする必要があります。
このように耳鳴りが意外な要因から出ている可能性もあるので、耳鳴りでお悩みの方は是非オステオパシーを使う先生のもとで施術を受けて頂く事をお勧めいたします。