千葉県船橋市のオステオパシー整体 かげん鍼灸院整体院の坪井です。
変形性膝関節症で術後に膝が痛い人の中には、膝周辺の可動域が著しく低下している人が多いですが、その可動域を低下させている原因は様々です。
筋や筋膜の問題の事も多いですが、筋、筋膜を緩めてもすぐに可動域が元に戻ってしまう人も多いです。
そのような人はおそらく筋、筋膜以外の原因が考えられますが、その中で見過されやすいのが神経、血管の問題です。
特に普段施術を受けていると施術者に「力を抜いてください」とよく言われる人は、その可能性が大です。
膝の動きと神経、血管の関係
筋、筋膜を緩めてもすぐ硬くなるのにはどのような理由が考えられるかと言えば、まずは神経の問題が挙げられます。
筋肉を動かすのにはまず脳からの命令がなければなりません。
そして、その命令を筋に伝えるのが神経です。
だから、筋肉がいくら緩んでも神経が興奮してしまえばすぐ筋が緊張してしまうのです。
また、血管も筋、筋膜の柔軟性には必要で、筋、筋膜は酸素が行き届かなければ酸欠状態となり、収縮が難しくなりますし、組織の硬化も招きます。
そうなれば筋を緩めても一時的に循環がよくなることで柔軟になった筋肉も虚血のためにすぐ元の硬さに戻ってしまいます。
この場合、血流が阻害されている大もとの血管へのアプローチが必要となります。
なぜ神経や血管の問題が起こるのか?
神経や血管の問題が起こりやすい人は総じて、力が入りやすい、力が抜きづらい人が多いです。
このような方は交感神経が優位になっていて、身を守ろうとする反応が過剰に起こってしまっているために、筋肉が必要以上に外から刺激に反応しやすい状態になっています。
だから、例えば施術中に腕を上げようと施者が動かすと力が入って動かなかったり、勝手に腕を動かしてしまったりと、無意識に力を入れてしまう傾向にあります。
このような人は身を守る方へ神経が働いているために、筋をすぐ収縮させたり、また、交感神経が非常に優位な状態なので、血管も収縮しやすくなります。
さらに、身を守ろうとするために体にが丸まりやすくなるために、体を丸めるための筋肉が緊張しやすくなります。
そうなるとその周辺を通る血管も圧迫されやすくなるため、組織の血流不足が起き、筋、筋膜が硬くなります。
では、このような神経と血管に問題のある人はどうすれば良いのかというと、
筋、筋膜を硬くしている原因となる神経、血管を特定しそれにアプローチすることが必要になります。
神経や血管を調整すると聞くと難しく思われる人も多いと思われますが、神経血管は体表から触れる所もありますので、その場所からでしたら調整できます。
特に術後の膝は術前や術後直後の痛みや動きの硬さを脳が覚えてしまっているために、神経、血管が余計に反応しやすくなってしまっていますので、このようなアプローチも有効になります。