関節リウマチについて・・・船橋市のオステオパシー整体

Posted on Posted in ブログ, 症状について

西船橋オステオパシー かげん鍼灸院・整体院です。

 

関節の障害は様々ですが、その中でも原因が不明の症状の一つとして「関節リウマチ」が挙げられます。

 

関節リウマチは手や膝などの四肢に主に発生しますが、頸椎や顎関節などにも症状がでます。

関節リウマチの発生部位

 

主な症状は関節の炎症ですが、進行が進むと、強度の変形を生じることもあります。

 

関節リウマチには残念ながら治療薬はなく、進行を抑えるのが現状です。

 

ただ、オステオパシーの本場アメリカでも、関節リウマチの治療は行われています。

 

なぜなら、オステオパシーにより、

・痛みの軽減

・症状の進行を抑制

・薬の量を減らすこと

が可能だからです。

 

今回はオステオパシーによる関節リウマチの治療についてお話したします。

<目次>
・関節リウマチとは?
・関節リウマチの症状
・リウマチの関節症状について
・一般的な関節リウマチの治療
・リウマチ患者には強い刺激は禁物です!
・安全な関節リウマチ治療とは?
・リウマチと頭蓋骨のオステオパシー
・薬物の反応による弊害
・まとめ

 

関節リウマチとは?

関節リウマチは「自己免疫疾患」と呼ばれる疾病に属す症状です。

 

自己免疫疾患とは、本来、細菌やウィルスなどの「異物」に反応する「免疫機能」が自分の体を攻撃し、傷つけてしまう病気です。

 

関節リウマチの場合は「膠原繊維」が攻撃を受けます。

 

膠原繊維はおもに関節を包む袋である「関節包」に多く含まれます。

 

よって、関節リウマチでは「関節」が炎症を起こしやすく、関節包が炎症で肥厚し痛みを発症します。

 

さらに進行すると、炎症の際発生する免疫化合物(老廃物)が関節内にたまります。

 

免疫化合物は毒素となり、骨を侵食し、ついには骨の変形の原因となります。

 

 

ところで、関節リウマチで誤解されやすいのは「関節のみの症状」と思われていることです

 

関節リウマチで攻撃される膠原繊維は皮膚や内臓、血管にも含まれます。

 

つまり、関節リウマチではこれら全てに影響が出る可能性があり、故に「全身性」自己免疫疾患と呼ばれています。

関節リウマチの症状

関節リウマチの主な症状は

・関節の腫れ、熱感

・関節の痛み

・関節の変形

が主な症状で

その他、

・肘などに硬いしこりができる「リウマチ結節」

・肺が侵される「リウマチ肺」

・血管が炎症を起こす「リウマチ性血管炎」

などがあります。

 

リウマチの関節症状について

関節リウマチの好発部位です

関節症状は、右手だけとか左足だけとかではなく、両側同時に発生します

また、最も好発する部位が手指と手関節ですが、指は不思議と遠位の関節に炎症は起きません。

 

背骨も頸椎の1番と2番の関節には発生しますが、胸椎や腰椎には発生しません。

 

胸椎、腰椎のあたりが痛かったら、おそらくそれはリウマチの症状ではないと思われます。

 

関節の症状は人により、軽度の痛みから、重度の変形まで様々です。

 

 

ちなみに米国リウマチ学会(ACR)の分類基準が、広く一般的に使われています。

以下の基準に当てはまると、関節リウマチの可能性があります。

1.朝のこわばり(1時間以上持続する朝のこわばりと関節症状)
2.多関節炎(少なくとも3領域以上の関節の腫れ)
3.手の関節の腫れ
4.対称性の関節の腫れ
5.リウマチ結節
6.リウマトイド因子(リウマチ因子)陽性
7.レントゲン検査で典型的な関節所見
以上7項目のうち4項目以上を満たせば「関節リウマチ」と診断

一般的な関節リウマチの治療

免疫抑制剤やステロイド、NSAIDs(非ステロイド抗炎剤)などが薬物療法が主な治療法です。

 

これらは全て、関節の炎症を抑える対症療法になります。

 

しかし、これらの薬物は免疫抑制剤による免疫力の低下や、NSAIDs使用による、胃炎や胃潰瘍の副作用などのリスクもあります

 

特に、胃炎になると、薬の吸収も低下します。ここに薬物療法の問題点が問題点が見えてきます。

 

オステオパシーによるリウマチの治療

関節リウマチは関節だけでなく、「全身性」の病気だという事が治療のカギになります

 

関節に炎症や痛みがあると、交感神経が優位になります。

 

交感神経が優位になると以下のような状態になります。

・血管が収縮し、関節の中へ酸素や栄養が行きわたらなくなる。

・薬物が関節内に拡散しづらくなる。

・静脈やリンパも滞るため、免疫化合物が排液されなくなる。

・より痛みに敏感になる。

このような状態では関節内はどんどん環境は悪化しますし、薬も効きづらく症状も改善しづらくなってしまいます。

 

まずは、全身の交感神経を抑制し、

・血液循環の改善

・リンパ循環の改善

・痛みの閾値の改善

をする必要があります。

 

その上で、リウマチに侵された関節や周辺の筋膜の治療を行います。

 

自律神経系の治療について知りたい方はこちら

 →あなたのその痛みは自律神経のせいかも…!

 自律神経疾患について

 

 

リウマチ患者には強い刺激は禁物です!

リウマチの患者様に強い手技は禁忌です。

ここで注意しなければならないのが、リウマチ患者様に対する治療の強度です。

 

リウマチ患者の方は関節が非常に「弱い」状態にあります。

そのような方に対して、「ボキボキ」関節を鳴らすような治療は禁忌です!

 

治療のはずが関節を傷つけてしまうことがあります。

 

特に頸椎の1番は脱臼を起こしやく、脊髄圧迫により命にもかかわる事態となってしまいます

 

安全な関節リウマチ治療とは?

頚椎の治療例

リウマチ性の関節には、「関節を楽な位置にもっていく」治療が有効です

 

この方法だと、関節への刺激も少なく、関節の動きを改善するのにも有効です。

 

さらに、周辺の筋膜を緩めることにより、痛みや関節可動域の改善も期待できます。

 

 

また、関節液の循環は、関節面に適度な圧が加わると良くなります。

 

そこで関節をポンプ状に動かす「関節ポンプ」も非常に有効です。

リウマチと頭蓋骨のオステオパシー

頭蓋骨のオステオパシーはリウマチに思わぬ影響を及ぼします。

リウマチには頭蓋骨のオステオパシーも有効です

リウマチの薬として使われるステロイドですが、抗炎症剤として有名です。

この物質は本来、副腎によって人間の体内でも生成されている物質です。

副腎は腎層の上に乗っている臓器です。

そして、この副腎のホルモンは脳の下垂体という部分からでるホルモンによって分泌が活性化されます。

 

この下垂体は蝶形骨という骨の上に乗っているので、頭蓋骨の動きが良くなり下垂体の機能が活性化されれば、ステロイドの分泌の助けになり、関節の炎症を抑えてくれる可能性があります

 

また、頭蓋骨を介して脳脊髄液の流れを良くすると、炎症を抑制する効果もあります。この方法は古くよりオステオパスによって用いられています。

薬物の反応による弊害

薬は時として痛みを悪化させます。

関節リウマチの治療で忘れてはならないのが、薬物療法による、弊害についてです。

関節リウマチで使用されるNSAIDsは、胃に負担をかけるという副作用があります。

 

胃に負担がかかると胃の交感神経の出る、胸椎領域の背中に痛みを生じる事があります

また、この部分の交感神経は上肢の交感神経とも関係するので、手に関節リウマチがある方は痛みが増幅する可能性があります

 

このような症状の方は胸椎の治療と、薬の量を減らすことが重要となります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

関節リウマチは「完治」する病気ではないですが、進行を遅らせ、痛みを改善することは可能です。

 

治療のポイントは関節リウマチを全身性の疾患として捉えることです。

 

これにより、関節を操作するだけよりも、さらに効果的な施術を行えます。

 

後は、炎症のない時期は温めてあげて、交感神経の興奮を少しでも鎮静化させることが重要になります。