西船橋オステオパシー かげん鍼灸院・整体院です。
前回、頭痛と頸部痛のお話をしましたが、今回はその続きです。
首と頭の小さな筋肉、小後頭直筋が頭痛に関係しているというのが前回のお話です。
小後頭直筋は首の上で頭のバランスをとる筋肉で、役割は目線を水平に保つことです。
しかし、この機能が破綻すると、他の大きな筋肉にその作用を委ねなければならないため、それらの筋肉が緊張して痛みが発生します。
また、小後頭直筋は硬膜にも連結しているため、頭蓋骨の歪みや脳脊髄液の流れにも影響し、頭痛の原因ともなります。
ただ、この小後頭直筋はなぜ障害を発生したのでしょうか?
それはあなたの姿勢の問題が絡んでいます。
今回は頭痛、首の痛みと姿勢の関係についてのお話です。
・頭痛や首の痛みの原因とは?
・頭痛、首の痛みには骨盤の水平性が重要
・土台を水平にするには?
・まとめ
◎頭痛や首の痛みの原因とは?
小後頭直筋はなぜ緊張するのでしょうか?
本来、頭と首の関係がさほど悪くなければ、小後頭直筋は余計な緊張はしないはずです。
筋が緊張するにはそれなりの理由があるのです。
小後頭直筋は特に目線を水平にするときに働く筋です。という事は、目線を水平に頑張ってしなければならない程、頭が傾いている状態になっているという事が考えられます。
そして、この傾きの原因を作っているのは何を隠そう頭や首ではなく、もっと下の構造になってきます。
◎頭痛、首の痛みには骨盤の水平性が重要
頭の傾きは、「土台」となる部分の傾きより起こります。土台とは骨盤の事です。
骨盤の水平性がなくなると、それより上の構造はそれを代償しようと、背骨にいくつかのカーブを作ってしまいます。
そして、最終的に目線を水平にする頭と首の境目の部分に大きなストレスがかかる事となります。
このように、体の土台の崩れが、周りまわって小後頭直筋の緊張に影響を与えているという事になります。
もとは体のアンバランスを補填するために頑張っていた小後頭直筋が破綻をきたし、痛みの原因になってしまったという事です。一度破綻をきたした小後頭直筋は、その運動パターンが焼き付いてしまっているために、土台の部分のバランスを整えても、緊張が抜けない事が多いです。
ただ、小後頭直筋の緊張を緩めた後も、土台の部分のバランスをしっかりしなければ、また元の状態に戻ってしまう可能性があります。よって骨盤の水平性を保ち、小後頭直筋に負担を与える傾きを減らすことは非常に有意義なことになります。
◎土台を水平にするには?
骨盤の水平性の欠如は骨盤直接の問題で起きているとは限りません。
例えば胸郭が歪むとそこにつく腹筋群に骨盤が引っ張られて傾く事もありますし、仙骨という骨盤の真ん中にある骨は腰椎のズレによりほとんどが歪みます。頭部への外傷が原因で硬膜を介して骨盤がずれることもあります。
このように、何が骨盤の水平性を失わせているかを理解してアプローチすることが大事になります。
◎まとめ
人の体はバランスを保とうと日々頑張っています。
その結果、体のどこかに機能的な破綻が起きて、痛みや症状がでます。
特に頭の位置を測る「センサー」となる小後頭直筋は、体のバランスの不正により痛みや症状が出やすい場所になります。
頭痛や首の痛みの軽減、予防のためにも骨盤の水平性を整えることは非常に有意義です。
もし、あなたが頭痛や首の痛みがあるなら、姿勢の左右の対称性を鏡で見て、常に自分の体の状態を理解する必要があります。