肩こり、寝違い、頸部痛が思わぬところから発生することがあります。
その中でも見過ごしやすいのは頭蓋骨の問題です。
今回は頭蓋骨と肩こりの意外な関係についてお話します。
<目次>
・症例:肩こり、腰痛(60代女性)
・首の骨は動いているけれども・・・
・まとめ
・症例:肩こり、腰痛(60代女性)
・首の骨は動いているけれども・・・
・まとめ
◎症例:肩こり、腰痛(60代女性)
ここ数か月腰痛に悩まされていて、慢性的な肩こりもお持ちの女性です。
首を右に倒したり、後ろに倒すと痛みが発症します。
◎首の骨は動いているけれども・・・
腰は2回の治療でだいぶ良くなっていたのですが、肩と首の痛みはよくなっても次の治療の時は戻ってしまいます。
頸椎や胸椎の動きも良くなっていましたが、全体的に見ると、仙骨の動きが悪いことに気づきました。
骨には微細な動きがあり、止まっているように見えても実は常に動いています。
動きが悪いところは、エネルギーレベルが落ちている部分になります。
そこで、仙骨に動きをつけると、頭の中に引っ張られる感じがしました。
頭を検査すると、小脳をおおう硬膜が硬いことに気づきました。
オステオパシーでは頭蓋の骨だけでなく、中の膜にまでアプローチができます。
そこで硬膜を緩めると、首全体に緩みが広がり、検査すると首の動作時痛がなくなり、肩こりも楽だということでした。
◎まとめ
硬膜は頭の中と仙骨に付着していて、仙骨と頭の骨の動きと同調してスムーズに動いていることが理想です。
しかし、それを妨げるものがあると、硬膜のねじれが生じ、体全体の歪みを生むことがあります。
そしてそれを起点として、肩こりや首の痛みが骨格や筋肉に関係なく発生するのです。
原因としては事故や転倒などの衝撃や、座りっぱなしのような普段の姿勢が関係しているのはゆうまでもありません。
あなたの肩や首の痛みの原因が、筋骨格だけでないかもしれないことをしれない念頭にいれておいたほうが良いかもしれません。