千葉県船橋市のオステオパシー整体 かげん鍼灸院・整体院の坪井です。
本日は自律神経の不調やパニック障害、また、気力の低下や不安に襲われやすいなどのメンタル的な不調を持っている人に向けてのお話です。
自律神経系の問題はしばしば思考停止によるメンタル系の問題を引き起こします。
鬱病の状態まで行かずとも、やる気が出ない、仕事や日々の生活に必要以上に不安を持っている人は意外と多いです。
昔からそのような傾向にあった人もいれば、以前は活動的に動けていたのに、ある時を境にメンタル的な不調が出てきたという人もいます。
いずれにしてもそのような不調が出るのには理由があり、
解剖生理学的に考えれば
それは自律神経を元に紐解くと、その理由が理解しやすくなります。
3つの自律神経
まず自律神経とは何という事になりますが、
自律神経とは身体の機能を無意識下でコントロールする神経です。
例えば暑いと汗をかいて熱を放散したり、寒いと身体が震えて熱を産生されるのも、「やってやろう」と意識して行っているわけでなく、無意識で行われている作用なんですね。
この自律神経には交感神経と副交感神経があります。
さらにいえば、ここからの話は聞き慣れない人もいるかもしれませんが、
副交感神経には腹側迷走神経と背側迷走神経の2種類があります。
つまり自律神経には3種類あって、それらがバランスを取りながら働いているですね。
自律神経とメンタルの関係
ではここで、メンタル面と自律神経についての話をします。
まず、私達はストレスを受けると、そのストレスを処理しようとして腹側迷走神経が働きます。
これはリラックスするための神経なのですが、社会交流神経とも言われ、この神経が働くと、ストレスを加えた相手に対して話し合いで解決しようとする思考が働きます。
これは群れで生活する哺乳類特有の神経だそうです。
この腹側迷走神経が働いている状態でストレスが解消出来ればいいのですが、
それが出来ない場合は交感神経が働きます。
交感神経はストレスから身を守るために身体を緊張させる神経です。
この神経が働く時はストレスを与える相手に対して、戦うもしくは逃げようとうする思考が働きます。
このような交感神経が過剰に働いているときは、必死に戦ったり、逃げたりするから意外とはたから見ると活動的だったりするんですね。
ただ不安を払拭するために必死で動いてる状態になるので、精神的には穏やかではない事は想像できます。
そして次の段階、交感神経でも対応しきれないくらい相手が強い状況になると、ついに背側迷走神経が働くようになります。
背側迷走神経の働きとしてはフリーズです。
ネズミが猫に捕まると仮死状態になって動かなくなるのですが、ほとんどの生物がもつ、生存本能として備わっている重要な神経です。
この神経が働くと身体と共に思考は停止します。
この状態は原因のわからない身体の重さ、だるさややる気のなさに繋がります。
つまり、不安ややる気のなさなどのメンタル的な問題は
背側迷走神経が働くくらいまで自律神経が追い込まれている状態という事になります。
この状態から抜け出すためには、
交感神経を抑制したり、腹側迷走神経を活性化して過剰に腹側迷走神経が働かないように身体に働きかける事が必要なんですね。
その意味では、筋膜や内臓に対する穏やかな圧刺激は交感神経を抑制したり、腹側の迷走神経を活性化する役割もあるようです。
ですから整体で身体を調整する事は非常に意味がある事なんですね。
もちろん限度もありますが、身体が良くなれば精神面の健康の助けにもなる事を知って頂ければと思います。