ストレートネックという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
最近メディアでも話題になっていていますが、デスクワークやスマートフォンを見ることの多い現代人は特にストレートネックになりやすいです。
ストレートネックにより、
・首、肩のこり、痛み
・頭痛
・吐き気
・めまい・ふらつき
・耳鳴り
・手のしびれ
・握力の低下
・自律神経失調症
などの症状がでます。
まさに万病のもとといっても過言ではありません。特に手のしびれや筋力低下のある方は残念ながら重度の症状と言えます。
もし、あなたが上記の様な症状があるならば、一度ストレートネックを疑ってみる必要があるかもしれません。
・ストレートネックとは?
・なぜストレートネックになってしまうのでしょうか?
・ストレートネックは首だけ治療すればよいのか?
・頚椎への治療の危険性
・オステオパシーでは安全性を重視したアプローチをします
◎ストレートネックとは?
通常頚椎は横から見ると、前が凸、後ろが凹の弯曲を描いています。
このような状態を「前弯」と言いますが、通常の方の前弯角度は約30~40度です。
この弯曲は頭の重さを支える上でのクッションの役目をしています。
しかし、ストレートネックではこの角度が少なく、まさに「首がまっすぐな状態」になってしまっています。
クッションのない首で重い頭を支えるのは至難の業です。
ストレートネックにより様々な症状が出てしまうのはこのような構造的負担によるものが大きいです。
◎なぜストレートネックになってしまうのでしょうか?
ストレートネックには様々な原因がありますが、スマホ型のストレ―トネックのような、首を前に倒しうつむくよな姿勢をとることにより発生するものが多いです。
例えば、スマートフォンを長時間ゲームをしたり・・・
。頭痛
デスクワークでパソコンとにらめっこだったり・・・
このような姿勢はストレートネックになる姿勢の代表例であり、長時間これらの姿勢を行う事により姿勢が固定化してしまいます。
ストレートネックで首が真っすぐになると、頭が前に出た状態になり、常に首が前に傾くので、常に頭の重さの負担を受けることとなります。
ちなみに、頭を15度前に傾けると首にかかる負担は12kg
30度傾けると18kg
45度傾けると22㎏の負担が来ます。
首は交感神経や肩や腕を支配する神経、さらに頭への血流や、頭皮の感覚神経など重要な構造が多く存在します。
肩首の痛み、頭痛、めまいや自律神経疾患が出てしまうのはそのためです。
首への負担は身体に大きな不利益を与えるのです。
◎ストレートネックは首だけ治療すればよいのか?
整形外科ではストレートネックの治療として行うのは、薬の処方やもしくは「姿勢に気を付けてください」という生活指導くらいです。首の牽引を行うところもありますが、それだけでは良くならない人が多いです。
なぜなら、ストレートネックは首だけの問題ではないからです。
オステオパシーでは人間の身体は一つのユニットとして働いていると考えています。
この考えからすると、首だけがまっすぐになったというよりかは、全体的な不良姿勢の結果首がまっすぐになったと考える方が、より自然な考え方です。
上の絵はストレートネックの姿勢の一例ですが、胸椎や腰椎の弯曲や骨盤の傾斜の状態も正常時から比べると、あまり良くないのがわかります。
ストレートネックは胸椎、腰椎、骨盤をはじめ、姿勢を崩す要因となった多くの要素にアプローチをして、姿勢を再統合させなければなかなか改善が見られません。
主に、丸まった胸郭の動きの改善や、腰椎と仙骨の動きの改善が必要となります。
◎頚椎への治療の危険性
もちろんストレートネックの方の中には、首自体にも問題を抱えている方もいます。
だから首の矯正が必要な事もあります。
しかし、首が痛いからと言って首をグイグイ押したり、首に検査もせずに「ボキボキ」と鳴らす矯正をするのは非常に危険です。
ストレートネックの中には頚椎自体に変形があるもの椎間板の問題があるものもあります。このような首に、強力な負荷を加えることは、変形を助長したり、椎間板ヘルニアの原因になることもあります。
◎オステオパシーでは安全性を重視したアプローチをします
アメリカのドクターの治療を見たことがありますが、首にだけにはボキボキ鳴らすような治療は決して行っていませんでした。
患者様の安全性を考慮すれば当前の事かもしれません。
当院ではオステオパシーの手技の中でも優しくソフトな方法で、体全体にアプローチしていきます。
だから、もし首に問題がある場合でも、安心して受けていただくことができます。