千葉県船橋市のオステオパシー整体 かげん鍼灸院・整体院の坪井です。
前回、座骨神経痛の中でも病院にいってほしいケースについてお話しました。
誤解している人も多いのですが、座骨神経痛は症状であり病名ではありません。
例えば、胃潰瘍だと腹痛が起こりますが、
この場合、胃潰瘍が病名で腹痛が症状名です。
ですから座骨神経痛とは言ってもその原因は様々で、
中には病院に行かず放っておいたり、知識の少ない術者が行う整体などを受けると取り返しのつかない事になる場合もあります。
整体によって座骨神経痛は良くなる事もあれば悪化する事もある
以前、座骨神経痛で歩けない人が来院されましたが、その方は脚に力が入らず、シビレもあり、歩くのも困難という状態でした。
このような場合、腰部には触らず、お腹の圧力を抜き、脳や脊髄を覆う硬膜を緩めると症状が一時的に軽快する事が多いです。
この方も治療後はびっこを引きなから歩いていたのが、両足均等に力が入り歩けるようになりました。
ただ、施術の効果は一時的なので必ず病院に行き、その状態によって次回の予約をキャンセルするかどうか決めた方が良い旨を伝えました。
しかし、2日後に連絡が来て症状が悪化して歩けなくなったので、予約をキャンセルしたいという連絡がありました。
最初の連絡は私が受けたわけではなかったので、詳しい状況が分からなかったのですが、
それから数時間後、ご丁寧に再度連絡を頂きまして、お話を伺った所、
施術後、状態が良くなっていたがその晩に友人に勧められて別の整体に行き、状態が悪化して全く動けなくなったようです。
断れなかったとは言え、せっかく良くしてもらったのに馬鹿なことをしたとお詫びの言葉を頂きました。
その後は連絡は来ていないですが、あの状態ではおそらく手術が適応になったのではないかと思われます。
もし、座骨神経痛で歩くのが困難になったら…
よく手術をしたけれども予後が良くないというネガティブな話ばかりが目立って取り上げられる事もありますが、
今は医療も進歩して、以前よりも術後の予後が良いケースが多く、今回紹介したような症状はむしろ手術を受けた方が良い場合がほとんどです。
もちろん、施術によって手術を回避出来るケースもありますが、
本当にシビレと脱力により日常に大きく支障を来しているのでしたら、整形外科で医師の診断に従う事も大事です。
また、整体も術者がどのくらい勉強しているかによって対応も異なり、
今回のケースのようにある整体では良くなって、別の整体では悪化するという事態も起こりえます。
いずれにしてもまずは整形外科へ行き、その診断に応じて整形外科で治療を行うのか、整体に通うのか判断してもらうといいと思います。