西船橋オステオパシー かげん鍼灸院・整体院です。
五十肩とは肩関節周囲炎と呼ばれ、肩の関節周囲の筋、靭帯、関節を包む膜などが炎症を起こす状態のことを言います。
でも・・・
セカンドオピニオンで別の整形外科で改めて検査をしたら、「腱板断裂」があったというという診断を受ける方もいらっしゃいます。
腱板断裂とは、肩関節を安定させる筋肉である「回旋筋腱板」が断裂・・・文字通りぶっつりと切れてしまった状態になっていることです。
切れてからすぐなら修復が可能ですが、受傷から長く間が空いてしまうと、切れた組織は修復が不可能な状態になってしまいます。
そのような状態では、肩の痛みがずっと続くのも当然のことです。
ただ、それでも日常生活に支障がないようなくらいに肩に状態を回復させることは可能な場合も多いです。
今回は腱板損傷を含む、「五十肩」様の痛みについてお話します。
・腱板断裂とは?
・腱板断裂に対して何をすべきか?
・まとめ
◎腱板断裂とは?
腱板とは肩周辺を覆う、4つの筋肉を総称して言います。正確には回旋筋腱板と呼ばれ、これらの筋は肩関節を補強し、安定させるのに重要です。
なぜ、肩関節をわざわざ安定させる機能が必要かというと、肩関節は人体で最も動きがある関節である分、非常に緩い構造になっています。もし、筋肉がない状態で腕を引っ張ると、3cm程、上腕骨を肩甲骨から引き離すことが出来るようです。この緩い構造を補うために、筋肉が肩関節を覆い、上腕骨を肩甲骨に引き付ける役割をしています。
しかし、この筋肉が加齢とともに弱くなると、弱い筋肉で肩関節を支える事となります。
私は肩を使う事はしていないから大丈夫と思っていても、腕の重みは常に肩に負担を与えています。このようにして、筋肉は疲弊し、徐々に脆くなっていきます。
そして、耐えきれなくなった筋肉は、吊革につかまる、服を着るなどの些細な刺激によりついに断裂してしまうのです。
ただ、通常は腱板断裂も五十肩も似たような症状なので、整形外科に行けば「五十肩」の診断を受ける場合が多いです。
でも、腱板の炎症なら筋・筋膜の微細な損傷なので、時間の経過とともに修復する可能性はありますが、「断裂」のレベルだと、切れた筋と筋の間は引き離されてしまうので、ほっとくと切れたまま組織が修復してしまい、二度とくっつかない状態になってしまいます。
このように受傷後時間の経過が経ちすぎた断裂は、後日見つかっても断裂した箇所の離れ具合によって、手術をするかしないかが決定されます。ただ、よほどのことがない限りほとんどが手術はしない場合が多いです。しかも、肩の痛みに対しては湿布や痛み止めなどの対処しかされない事が多いです。
◎腱板断裂に対して何をすべきか?
それでは腱板断裂に対して何もできないのかという事になりますが、そんなことはありません。
時間が経過した腱板断裂で肩が痛む方も、腕の筋膜や体幹のバランスがしっかりすると、痛みが日常生活を送るのに支障がないくらいに回復する方が多いです。
腱板断裂がある肩関節は、緩くなり、動きすぎていると考えてください。
関節が緩いので、それを補強しようと、回旋筋腱板以外の筋が働きすぎて痛みが出るのです。
だから、他の部分で、この肩の頑張りを「代償」出来るようにしてあげればいいのです。
肩に問題のある方は、大体が前腕、手首、肩甲骨、腰部に硬さがあります。
これらが動いてくれると肩の動きを文字通り「肩代わり」してくれるため肩の痛みが大きく変わります。
後は痛みが出ないようにするために、前腕や体幹が硬くならないようにセルフケアをすることも大事になります。
◎まとめ
腱板断裂の患者様で、整形外科で湿布と薬のみの対処で痛みも変わらず途方に暮れる方もいらしゃいます。
でも、肩の動きは肩だけでなされるものでなく、体全体でなされるので、その連動性が保てれば痛みはだいぶ変わります。
もし、腱板断裂による肩の痛みでお悩みなら、お気軽に当院にご連絡くださいませ。