西船橋オステオパシー かげん鍼灸院・整体院です。
前回に引き続き、今回も五十肩のお話です。
五十肩で見過ごされやすい部分として肩甲骨の問題があります。肩甲骨は肩関節を構成する要素の一つです。五十肩の方はこの肩甲骨が上手に動かせない方が多いです。
そして肩甲骨の問題は、胸郭と組み合わせておきます。
なぜなら肩甲骨は胸郭の上をすべるように動くからです。
言い換えれば、胸郭のねじれが肩甲骨の問題を生み、五十肩が治らない要因の一つを作り上げています。
今回は五十肩と胸郭の関係についてお話をします。
・胸郭のねじれと肩甲骨の関係
・自分で行う胸郭のセルフケア
・まとめ
◎胸郭のねじれと肩甲骨の関係
五十肩の方は、肩甲骨の高さを見ると、左右で違う方がほとんどです。
多くの方が患側の方が下がっています。これは、肩甲骨
の下方からの引っ張りが強いか、もしくは肩甲骨を持ち上げておく筋肉が弱いかのいずれかです。
このような状態は筋のバランスでも起きえますが、胸郭のねじれによるところが大きいです。
例えば胸郭が右に傾くような形になれば、右肩甲骨が下がり、左が上がります。
また右に胸郭が捻じれていれば、右の肩甲骨は真ん中へより、左の肩甲骨は外へ離れます。
このようにして、胸郭にねじれがあれば肩甲骨はズレやすくなり、この位置の不正が治りづらい五十肩の大きな原因となってしましまいます。
胸郭は胸椎、肋骨、胸骨で出来ています。これらの要素が胸郭を捻じれさせ、肩甲骨にまで影響を及ぼしている可能性があります。
もしくは、筋膜的な緊張が胸郭のねじれを引き起こしているかもしれません。
いずれにしても、胸郭に動きを付け、肩甲骨の動きもつけてあげる事が大事になってきます。
ちなみに肩を外から上げる動きは、120度までは肩関節の動きですが、残りの動きは肩甲骨の動きになります。
◎自分で行う胸郭のセルフケア
ご自分で胸郭や肩甲骨にアプローチできないのかと考える方もいると思います。
まずは、胸郭につく大きな筋肉、広背筋にアプローチする事をお勧めします。
広背筋は脇の下のひだ状の出っ張りの部分にある筋肉です脇のひだを、ひだに沿って下から押してみましょう。痛い所や手まで響くところがあると思います。そこがポイントです。そのまま30秒~1分ほど押すと緩みます。肩甲骨の位置の不正を改善する助けになるはずです。
◎まとめ
五十肩は肩だけの問題にとらえがちですが、そこに行きつくまではたくさんの体の不正があり、それが肩に集積した結果症状がでます。
特に今まで肩の患部のみにしか治療をしてこなかった方は胸郭にアプローチすることにより、症状に変化がある場合があります。
そのことを理解して、広い目で肩の痛みをとらえる必要があります。